《過熱する中国ライブコマース㊤》広がるプラットフォーム 日本はどう活用するか

2021/08/25 06:30 更新有料会員限定


中国の動画プラットフォームは多彩で、ライブコマース機能が付いているのは10以上

 ライブコマースが中国で盛り上がっている。プラットフォーム(PF)も多彩で、利用者のアクティブ率が非常に高く、「集客ツール」として抜群の効果があるためだ。1回当たりの売れ行きも良く、芸能人やKOL(キー・オピニオン・リーダー)の起用で千万元単位の売り上げとされ、販売業者の期待は高い。ただ実際には「値引きが必須」で、様々な手数料を支払うと収益が出ないとの声もある。中国でライブコマースの広がる背景と実態、日本の企業・ブランドはどう活用するべきかを追った。

(上海支局=疋田優)

信頼する人から

 中国でライブコマースが出てきたのは17年ごろ。広がりは急速で、「オンライン版リアルタイム販売」として事業者が多数参加した。大手ECの淘宝(タオバオ)が参入し、提供するPFが一気に広がった。

 ライブ販売がこれほど広がったのは「ソーシャルコマースへの流れの一環」ととらえられている。ソーシャルコマースとは「SNSを介して信頼できる人から購買する」動き。中国は広告が過大で真偽の怪しいものが多く、商品が届かないことや、異なる商品が届く悪質行為も存在し、消費者の警戒心が強い。ライブコマースは「信頼を持てる人の言うことを聞きたい」という流れに合致した。

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