ショー撮影の第一人者、クリス・ムーアの書籍発売

2017/11/10 10:59 更新


 「いつからファッションショーの写真を撮っているのですか」。「ファッションショーが始まって以来」。ファッションショー撮影の第一人者、クリス・ムーアはそう答える。プレタポルテが始まる前、まだショー会場にはカメラマンが入れなかった60年代のパリ・オートクチュールの時代から、83歳の今なお現役で活躍するムーアのアイコニックな写真400点を収録した書籍「キャットウォーキング フォトグラフス・バイ・クリス・ムーア」(ローレンス・キング刊)が発売された。

 ケンゾーらが活躍した70年代のプレタポルテ創生期、「コムデギャルソン」や「ヨウジヤマモト」が新しい美意識を引っさげパリに衝撃を与えた80年代、「ヴェルサーチ」がけん引したスーパーモデル全盛期の90年代。さらには今秋冬の最新コレクションまで、ショー会場の熱気が伝わるアーティスティックな写真が揃う。「はじめに」はジョン・ガリアーノが寄稿した。「ファッションショーは言葉なしにコレクションを語るべきものであり、瞬時にそのエネルギーとアティチュードを伝える。クリス・ムーアの目はそれを世界に紹介する。この本は彼の軌跡であるとともにファッションの進化の記録である」

 ロンドンを拠点にパリ、ミラノ、ロンドン、ニョーヨークのコレクションを撮影してきたムーアは、90年から繊研新聞のロンドンやニューヨーク、メンズコレクションの写真も担当している。英語版で世界同時発売。50ポンド。

(ロンドン=若月美奈通信員)

キャットウォーキング フォトグラフス・バイ・クリス・ムーア


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