ECや直営店を持たず、卸一本でコアなファンを増やしている日本の新鋭デザイナーブランド「コブルドゥ」。24年秋冬のデビューから約2年で、伊勢丹新宿本店「リ・スタイルプラス」、阪急うめだ本店「Dラボ」のほか、「GR8」(グレイト)、「ジャックポット」「ポエトリー」「ロマンティーク」など、着々と卸先を広げてきた。次のフェーズとして、海外での卸販売に注力する。
(松本寧音)
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背景あいまいに
立ち上げ当初から「ブランドの属性やルーツがわからないようにしたい」との思いから、国内のみならず、海外でも展示会を開いてきた。卸先の国・地域に偏りが出ないよう意識し、「扱い件数は多くなくていいから、ブランドの世界に共鳴してくれる店でしっかり売っていく」(森りこデザイナー)戦略だ。

日本の卸先とは着実に関係構築が進んでおり、海外での新たな卸先開拓に照準を合わせる。特定のエリアというよりは、サイズの相性が良いアジア人客が多く訪れる地域の店を狙う。
26~27年秋冬は、1月にパリ・メンズファッションウィークの期間に合わせてパリで初の展示会を開いたところ、新規でニューヨークや台湾の店で扱いが決まった。あえてレディスウィークよりインディペンデントな店のバイヤーが多く訪れるこの時期にした。
意外な着心地
コブルドゥの魅力は、エッジーでパンクな要素をはらんだデザインでありながら着心地が良い点。ミニマルな日常着をベースに、逸脱したディテールやシルエットを加えるバランス感だ。きちんと日常で着やすく作られていることを評価するバイヤーが多い。
今秋冬は「コレオグラフィー」をテーマに、コンテンポラリーダンスに着想した布の動きが際立つアイテムを揃えた。バックスタイルがめくれ上がったプリーツスカート、裾が一部取れかけているようなロングコートなど、動きを瞬間的に固めたようなシルエットが目立つ。


コレクションの7割はウィメンズ向けだが、性差を感じさせないブランドの世界から、メンズを中心とした店にも多く受け入れられている。「店に足を運んでもらう。そのリアルを大切にしたい」とし、今後も卸一本で勝負していくつもりだ。
