静岡を拠点に今年3月、東京に進出したセレクトショップのピーエヌジーストアは、ファッションカルチャーを掘り下げる若い世代を引き付けている。4月中旬に、渋谷区神宮前の路面店でロンドン発の「MAINS」(メインズ)の期間限定店を開き、デザイナーでラッパーのスケプタ氏も来日してピーエヌジーストアが主催するDJイベントを開いた。
ピーエヌジーストアは静岡店と東京店の合計10人ほどのスタッフ全員が20代。欧米を中心とする海外の新進気鋭ブランドを積極的に仕入れており、扱いブランド数はメンズ、ウィメンズ合わせて60近く。東京出店に際しては、スタイリストとして活動している吉田祐旗氏が共同代表取締役として加わり、バイイングは音楽カルチャーに詳しい阿部優樹氏が担当する。
メインズは、以前から阿部氏がスケプタ氏のファンで、24年秋に仕入れたいと連絡すると快諾の返事が返ってきて、静岡店で25年春夏から扱いをスタート。7万円近くのジャケット10着が店頭で早期に売り切れ、2週間で90%を消化した。以降、「日本で扱っているのはうちだけとあって、スケプタ氏も含めて来店する人が多い」。昨年6月のパリの展示会や9月のロンドンのファッションショーを来訪し、担当者との対話を重ねて期間限定店の開催を取り付けた。協業Tシャツの企画に加え、DJイベントへと発展。「フライヤーの制作から参加する日本のアーティストのセレクションなど全て任せてくれた」と阿部氏は話す。
東京店での限定店は初めてだったが、今後も様々なブランドとのイベントに取り組む方向だ。「ブランドとのコミュニケーションを深めて、一緒に成長していく姿勢を大事にしたい」と吉田氏。日本のマーケットに着目する若手の海外ブランドは多く、「彼らの力添えになっていければ」という。26年秋冬に向けては、ギャルっぽさのある「OGBFF」や中国出身の在日デザイナーが手掛ける「フーグイファー」などが加わる予定だ。
