22年春の立ち上がりとなるレディスコレクションは、ブランドごとにシーズンの名称が異なっている。リゾートやクルーズ、スプリングコレクションという名称のほか、21年秋冬のカテゴリーという考え方からウィンターカプセルコレクションと名付けたブランドもある。プレスプリングと呼ぶブランドは減っている。いずれも大体11~12月に発売する。デザインは、鮮やかな色柄がポイントだ。透明感のあるきれいな原色が多く使われている。ブルーやグリーン、イエロー、オレンジなどが出ている。
(青木規子)
ルイ・ヴィトンは、パリ郊外のニュータウンに建設された美しいユートピア「アックス・マジャール」を舞台に22年クルーズコレクションを発表した。前シーズンのメインコレクションに続き、フェミニンなミニ丈のコートやドレスが充実した。張りのある素材が描き出す、立体的なフォルムが特徴だ。冒頭はつるりとした質感の赤いショートコート。ボディーバッグを持って軽快に闊歩(かっぽ)する姿は、停滞する今の時代から前に進む力を感じる。ミニドレスは、チューリップのような丸みを描く袖やスカート部分が愛らしい。キュートなフォルムに、スポーティーな白いジップアップやドローストリングを組み合わせてモダンなアイテムに仕上げていく。キャップやミドル丈のブーツがスタイルをさらにアクティブに見せる。レッド、ブルー、グリーンといった原色が力強い。
身頃を彩るSFチックな柄は、未来的なランドスケープと呼応する。自然の中に建てられた建築物、様々な星のコラージュ。色数を抑えたレトロフューチャーな柄で、コートやドレスの身頃を大胆に彩る。そこに組み合わせるのは、金ボタンのブレザーやミリタリージャケット。ナポレオンジャケットの要素を取り入れたブルゾンがマスキュリンなエッセンスをプラスする。
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