大手百貨店の3月売上高(既存店ベース、速報値)は全社が前年同月実績を下回った。免税売り上げが減少したことが響いた。前年に大きく伸びた反動や円高傾向が影響した。免税件数が増加したが、客単価が大幅減となった。衣料品は寒暖差が大きかったことで、春物の動きが鈍かった。
【関連記事】大手百貨店の12月売上高 4社が前年を上回る インバウンド客が大幅増
売り上げ減はインバウンド需要が伸び悩んだのが要因。免税売上高は高島屋が11.5%減、大丸松坂屋百貨店が4.3%減、三越伊勢丹が1%減だった。ラグジュアリーブランドなど高額品が振るわず、購買単価が減少した。大丸松坂屋百貨店は客数が29%増だったが、客単価が26%減となった。これまでハイエンドのハンドバッグをはじめ、高額品の需要に偏っていたが、「化粧品や装身具に高い関心がみられる」(三越伊勢丹)という。もっとも、現状の水準はコロナ禍前を大幅に上回っており、「これまでのような高い伸びが続かないことは当初から想定しており、免税件数が増えていることに変わりない」(高島屋)と底堅い需要が続く見通しだ。
国内客売り上げは、高島屋が0.7%増、三越伊勢丹の3店計(新宿、日本橋、銀座)が0.5%増となった。高額品を中心に堅調だった。
三越伊勢丹は伊勢丹新宿本店が0.6%減、三越日本橋本店が1.2%減だった。三越銀座店は4.1%増で、免税売り上げは10%増を確保した。3店計では、衣料品が0.5%減だった一方で、化粧品が12%増となった。
高島屋は大阪店が5.6%減だったが、日本橋店が4.3%増、玉川店が1.4%増、新宿店が1.2%増となった。子供服、スポーツ、リビング、美術が前年を上回った。
大丸松坂屋百貨店は大丸心斎橋店が4.7%減だったが、大丸梅田店が6.8%増、神戸店が2.4%増、札幌店が1.3%増、松坂屋上野店が1.5%増、静岡店が1.1%増だった。ラグジュアリーブランドや宝飾品が振るわなかったが、化粧品、アクセサリーが伸びた。
阪急阪神百貨店は阪急うめだ本店が3.7%減、阪神梅田本店が改装工事の影響で7.9%減だった。
近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が7.2%減で、前年の開業10周年関連フェアの反動があった。