「エンジニアドガーメンツ」の16年秋冬コレクションは、デザイナーの鈴木大器が最近気になっている米テネシー州ナッシュビルのバンド「ムーンタクシー」のアルバム「マウンテンズ・ビーチズ・シティーズ」が着想源。「プログレッシブロックの要素にカントリー、フォーク、レゲエ、フリージャズを散りばめている」(鈴木)ところから、異なる要素を微妙なバランスで合わせ、色も山のオリーブとブラウン、海のネービー、都会のグレーをミックスした。
メーンの素材は、「ウールリッチ」で別注したジャカードのポルカドット、「ウルトラワイド」に指定して作ったヘリンボーンのストライプとバファローチェックだ。そこにヘビーウエートのダブルクロス、リップストップといった軍用素材、鹿のモチーフとチェックを合わせたちょっと可愛いニットジャカードを交ぜていく。脇にブレードをたたいてスポーツテイストも入れた。コートの上にハンティングベストを重ねるなど、レイヤードもいっぱい。パンツは太めを増やした。
レディスは、ダウンのライナージャケット、フードをつけたフランネルのチェックのドレス、ベロアで仕立てたMA-1風ジャケットがある。(杉本佳子通信員、写真=ネペンテス提供)