国際フェアトレード認証製品事業を手掛けるフェアトレードコットンイニシアティブ(東京)は、社会福祉法人東京コロニーと組み、障害者のアート作品を活用したブランド「アートビリティ・プラス」のOEM(相手先ブランドによる生産)事業を開始した。オーガニックコットンを使った商品で障害者の自立支援につなげるとともに「フェアトレードを知ってもらえる機会になれば」(入江英明フェアトレードコットンイニシアティブ代表)と話す。
東京コロニーは障害者がアートの分野で持っている才能を生かし、収入に結びつけることを目的として、障害者のアート作品をストックして企業などに提供するアートビリティー事業を行っている。このほどアートビリティ・プラスとしてブランド化し、フェアトレードコットンイニシアティブが生産を担う。
東京コロニーが百貨店向けに販売し、期間限定店の開設も想定している。
フェアトレードコットンイニシアティブが作るのは、Tシャツ(3800円)、トートバッグ(大3000円、小2500円)、ペンケース(1500円)、ポーチ(1800円)、バンダナ(1300円)の5アイテム。フェアトレード国際認証を取得したオーガニックコットンを100%使用し、インドで生産する。
プリントする作品は福島デザインの福島治氏が監修。動物や植物、食べ物などメインターゲットとする女性が好みそうなモチーフを選んでいる。
第2弾として、11月には今治タオルの商品も出す予定だ。国際認証を取得したオーガニックコットン糸を使い、ジャカードでアート作品を表現する。
入江代表は「日本ではフェアトレードが身近なものになっていない。身近な問題である障害者の自立支援と合わせて取り組むことで、フェアトレードの認知も広げていきたい」と話す。