今回は子供服、インナー・レッグウェアの業界動向を見てみましょう。比較的実用性の高い商品のため、底固い需要がある半面、昨今の食品価格の高騰による生活防衛意識などの影響も受けやすい商品です。子供服は出生数の減少による需要減少が長く懸念材料となっています。インナーはノンワイヤブラをはじめとする快適志向を背景に、専業メーカーの多くが苦戦気味です。レッグウェアはストッキングの低迷が続いています。各社が事業領域の拡大、デジタルの活用やOMO(オンラインとオフラインの融合)戦略の推進、海外事業の強化で活路を見いだそうとしています。
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インナー・レッグ 需要は堅調も物価高で苦戦
Q. インナー業界の概況は。
A. 有力インナーメーカーで組織する日本ボディファッション協会(NBF)の統計では、レディスインナーの22年度出荷枚数は、レディスインナーが1億9825万枚となっており、コロナ禍前だった19年の1億9868万枚には届いていません。メンズインナーやホームウェアも傾向は同じです。
特にレディスインナーの主力アイテムであるブラジャーは、5670万枚から4994万枚に減少しています。ユニクロのブラトップ、接着型の無縫製インナーをはじめとするカジュアル化の傾向が続いています。ワイヤを使った造形美を武器に強い地位を築いてきたワコールも伸び悩んでいます。
Q. レッグウェア業界は。
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