【軌跡】在庫を利益に変えるフルカイテン㊦23年に流通総額1兆円へ

2023/04/24 11:30 更新有料会員限定


「大量廃棄問題の解決に貢献する」という企業理念の実現を目指す同社メンバー

 フルカイテンは19年4月、苦難の末に在庫管理システム「フルカイテン・バージョン2」をローンチした。ユーザーからは、「システムを入れて5カ月でキャッシュフローが2倍になった」「売上高が昨年対比25%アップした」「過去最高益を出した」「在庫高が大幅に削減できた」など、続々と高評価を得た。同システムを事業化したきっかけは社長の瀬川直寛の「在庫で悩む社長たちの役に立ち、笑顔にしたい」との強い思い。それは、バージョン2の開発で一定の成果が出たといえる。しかし、瀬川は「目指すレベルには達していない」と、満足することはなかった。大手企業の大規模データに対するシステムの重さという課題が残っていた。バージョン2の公表と同時に、高速情報処理基盤の確立を必要とする「フルカイテン・バージョン3」の開発に着手した。

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