グラニフは自社ECサイト内で謎解きを楽しめる販促キャンペーンを開催した。サイトの回遊性を高め、Tシャツ主力から雑貨も扱うライフスタイルブランドへ転換したことをアピールする狙いだ。東京・原宿の旗艦店「グラニフ東京」で、店内を巡りながら謎を解く体験型イベントも開いた。
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グラフィックTシャツを主力としてきたが、21年頃から日用品やガジェットなどの生活雑貨を強化し、商品の幅を広げてきた。「ビューティフルシャドー」などの自社オリジナルキャラクターを使った商品が受け、新規客が増えている。
ただ、アンケートを実施すると、まだ以前のイメージでTシャツのブランドだと認識している消費者の声も多かった。現在の業態を知ってもらうため、販促の強化を決めた。
俳優の西野七瀬さんを起用しウェブCMや特設サイトなどで訴求したところ反響があった。西野さんが謎解きが好きなこともあり、ECサイトを使った謎解き企画を構想した。
主題の謎は人気の自社3キャラクターがTシャツから消えてしまったというもの。全4ステージあり、問題文を解きながらECサイトの色々なところに隠れているキャラクターを見つけるのが目標だ。

サイト全体をくまなく探す必要があるため、参加者は遊びながら自然と、グラニフの多様な商品を見て回る。専門の作家に依頼した本格的な謎で難度が高い。実店舗でヒントが書かれたカードを配ることにより、来店促進にもつなげた。期間は4月7~27日。24日までに特設サイトの訪問数が1万回を超え、そのうち7割が新規のアクセスだった。


4月18~20日に開いた店舗での謎解きイベントは、3日間で300人以上が参加するなど好評だった。参加費は無料だが、ほとんどの客が商品を購入するか、併設のカフェを利用したため、通常の営業日よりも売り上げが伸びた。

「一方通行ではないプロモーションだからこそ多く反響が得られた」(同社)とみて、消費者参加型の販促企画を継続する考えだ。