日本でもここ数年で急速に定着しつつあるハロウィーン。家族や友人同士で仮装やイベントを楽しむ人が増え、市場としても盛り上がっている。〝いかにも〟な仮装グッズだけでなく、日常のファッションにも取り入れやすいアイテムが登場し、ハロウィーン市場はますます広がりそうだ。
■キッズはかわいさ勝負
海外のベビー・キッズブランドは、ギフト需要も狙えるベビー服でキュートなデザインを充実させている。昨年もプリントのトレーナーを出して好評だった「ステラ・マッカートニー・キッズ」は、蛍光塗料を使ったハロウィーン柄でロンパースやトートバッグを作った。電気を消すと骨の形が浮き上がり、ママ友とのパーティーや親子のコミュニケーションを一段と楽しくしてくれそう。
9月発売のシーズンコレクションでハロウィーンをテーマにしたのは「ベビーギャップ」。女児向けは黒猫に着目し、ネコ耳をかたどったニット帽(1900円)やトレーナー(3600円)、靴(2200円)、レパード柄のパンツ(3200円)などを揃える。男児はコウモリのモチーフやクモの巣柄をアレンジ。それぞれ10型近く出す。
■遊び心いっぱいの雑貨
かばん製造卸・小売りのエースは、オリジナルのレディスバッグ「ジュエルナローズ」で15~16年秋冬、初のハロウィーン企画を出す。コウモリ型のチェーンバッグ(5500円)やコウモリプリントのミニショルダー(4300円)など、遊び心いっぱいのアイテムを揃えた。アニメ映画「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」との協業商品もある。
帽子・洋品雑貨製造卸のオーロラも来秋冬、オリジナルの婦人帽子「ビューランスLX」で初めてハロウィーン向け商品を作った。畳めるハット(1万2000円)に付けるアクセサリーとして、別売りのハロウィーン仕様のバッジ(500円)を製作。帽子を自由にカスタマイズでき、気軽にハロウィーンを楽しめる。ハロウィーンの時期には売り場にオレンジ色のかぼちゃの帽子を飾るなど、特別仕様の什器を用意する予定だ。
■市場規模は約1100億円
日本記念日協会によると、14年のハロウィーンの推定市場規模は、前年比約9%増の約1100億円となった。量販店やコンビニエンスストアなどハロウィーングッズを販売する店が全国に広がった。都心部では仮装パレードが開かれるなど人々の関心が高く、バレンタインデーと並ぶ一大イベントとなっている。