「ホテルとシネマのランデブー」と題し、シネマが香る「ブランニュー!ホテル」をフィーチャーしている4月の「CINEMATIC JOURNEY」。
「ブルガリ編」に続く今回は、「国立映画アーカイブ×からくさホテルカラーズ東京八重洲」編と題し、偶然にも3アドレスいずれも徒歩圏内という、トライアングルプランも楽しめそう!
というワケで、まずはこちらから。
没後10年という節目、また今、再び注目を集めている代表作『戦場のメリークリスマス』など、後世に残る名作を世に送り出した世界的巨匠、大島渚監督。
氏の大回顧展とも称すべき、膨大かつ貴重な資料と共に、7つの章から構成されている展覧会「没後 10 年 映画監督 大島渚」(4/11~8/6、月曜および5/30~6/1休室)。その関連上映企画(4/11~5/28、月曜休館)も同時開催中の、東京・京橋の「国立映画アーカイブ」。
驚くほど私的なモノから、氏が手がけた作品関連資料(中には製作経費にまつわるモノも!)など、大島ワールド探検ツアー的展示を巡る中で、きっと新たな大島ワールドを発見することになりそう!(筆者はまさにその一人)
その重要なキーパーソンともいうべき人物が下記写真下右の男性諸氏。ドキュメンタリストとして活躍する大島新監督(右)と、『大島渚全映画秘蔵資料集成』(2021年)の編著者であり、本展の監修を手掛けた樋口尚文氏(左)。
オープニングの晩に開催された、世界の黒澤監督をゲストに大島監督がナビゲーターを務めた『わが映画人生 黒澤明監督』(1993年8月1日収録)の上映&トークショーは案の定、満席!その人気のほどを肌で感じる機会となった。
そして耳にした「大島渚は言論人、論理の人。父はドキュメンタリーに向いている」
その伏線には、『戦場のメリークリスマス』に出演かつ音楽も手掛けた故坂本龍一のコメントが…
「世界の有名な監督(ベルトリッチにしても、黒澤にしても…)は絵描きが多い」
つまり、絵を描けない大島監督は特殊な方法で目立つ存在だったという、いわば逆説的論理。
ちなみに「ドキュメンタリスト大島渚」と評すべき1作が、『KYOTO, MY MOTHER’S PLACE』(5月上映予定)とのこと。
参考までに、ラジオ番組制作のキャリアも伴い「音楽」への感心も他ならない傾向にある筆者としては、目と耳が独自のコーナー「大島作品を彩った5人の作曲家たちによる19曲の音楽を再生する音楽展示」(写真上左)へと導かれ、また「デザイン」愛好家でもある身としては、山本寛斎デザインのTシャツや、衣装デザイナー界の女王ことワダエミが手がけた『御法度』の衣装が並ぶショーケース(写真下)は、是非とも足を止めて鑑賞していただきたいスポット!
それではそろそろ、当館から徒歩圏内にあるアーティゾン美術館をはじめ、誰もが気軽に多彩な芸術文化に触れられる街へと進化を遂げている「京橋彩区」の向かいに、このほど(3月末日)開業した「からくさホテルカラーズ東京八重洲」へご一緒に。
「繁栄」や「成長」「発展」など、縁起が良いとされる日本伝統の和柄「吉祥文様」の一つ唐草文様が、ネーミングのみならず、アイコンとしてインテリアにも用いられているホテルブランドから、新たに誕生したのが当館。
「彩り豊かな国籍と世代の絆を深める」であろう筆者独自の2大ポイントとして
☑近年人気の高まる客室の設え「小上がり」の進化系(写真上)でメンバー調整可。
☑ホテルやエアーラインのクラブラウンジのような、温かなおもてなしと共に「リラックス&リフレッシュ」時間をシェアできる2階のラウンジ(写真下)を、宿泊ゲストはチャージフリーで利用可。
とりわけ11時から22時までのウエルカムドリンクに始まり、焼き立てのクロワッサンやペストリー、スイーツなどもセルフサービスで味わえるラウンジタイム(14~19時)やバータイム(19時~22時)の充実度に感動。
さらに、肌触りも心地よいルームウエアのボタンに色や、スリッパのデザイン、また本年9月末まで開催中の「開業記念 オリジナル扇子付き特別宿泊プラン」にも「唐草」のエッセンスが!
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中