『ローマの休日』ならぬ『ローマの取材(=ALTAROMA)』を少しばかりシェアした前回の「CINEMATIC JOURNEY」。
ここ日本でも日々記録を塗り替えている映画『ボヘミアン・ラプソディー』人気に伴い、クイーン旋風が上陸中!
そしてローマでもやはり、そんな熱風が冒頭のショー会場で繰り広げられたランウェイを鮮やかに彩っていた。若手から大御所まで世代に関係なく選曲リストには彼らの楽曲☟
♪ Radio Ga Ga ♪
♪ Somebody To Love ♪
とりわけ当イベントのフィナーレを飾った大御所メゾン「Gattinoni」のラストナンバーとなった上記2曲目が会場に流れた瞬間、思わず口ずさんでしまったのは、きっとワタシ以外にもいたはず。
一方、昨今スクリーンに登場するヒロインも現在公開中の『ヴィクトリア女王 最期の秘密』をはじめ、3月公開予定の『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』。
時代はいろいろ前後するがやっぱり「クイーン=女王」!
というわけで、「時代のキーワードはクイーン!?」をテーマに、今回のシネマチック「CINEMATIC JOURNEY」をtake off!
でもその前に…
今月2月24日(現地時間)に米ハリウッドのドルビー・シアターで行われる第91回アカデミー賞授賞式を前にノミネート作品が、先月1月22日(現地時間)に発表された。中でも最多の10ノミネートを果たした作品が2作ある。
1作は冒頭にも登場したイタリアの首都「ROMA」というタイトルのメキシコ人監督アルフォンソ・キュアロン監督によるNetflixの話題作。
そしてもう1作が9部門10ノミネートを果たした今回のヒロイン、クイーンなシネマ『女王陛下のお気に入り』だ。
その前哨戦とも称されるのが先日、現地時間1月27日に、米ロサンゼルスで開催された全米映画俳優組合賞(「Screen Actors Guild Awards)」に、前述の『女王陛下のお気に入り』での助演女優賞とNetflixドラマ『マニアック』の主演女優賞、二つのノミネートにより出席したエマ・ストーン(上記画像)。彼女のクール&シックなスタイリングがとても印象に残っている。
というのも、私が彼女に抱いている快活なキャラクターがほのかに香るコーディネートだったから。
ちなみにブラウス&パンツ、サンダル、ジュエリーそしてクラッチバッグ、全てルイ・ヴィトンとのこと。
ちなみに、めでたく主演男優賞を射止めたのは、既にご存じの方も多いとは思いますが、ここでもやはりクイーン旋風!前述の『ボヘミアン・ラプソディ』で今や時の人となっているラミ・マレックだった。
ここでいよいよ今回のヒロインであるシネマ『女王陛下のお気に入り』にフォーカス!
昨年、いつか訪れたい世界三大映画祭の一つ、かつ最古の国際映画祭「ヴェネチア国際映画祭」で銀獅子賞(審査員大賞)ならびに、女優賞(オリヴィア・コールマン)のダブル受賞を果たした本作。
来たるアカデミー賞でも同様の2つの賞に加え、前述のエマと同じく助演女優のレイチェル・ワイズ、監督のヨルゴス・ランティモスほか脚本、撮影、美術、編集、そして衣装デザイン界の女王とも称されているサンディ・パウエル、計9部門の賞にノミネートされている。
そんな話題作は、イングランドのハートフォードシャーにある、15世紀から王室が使用している土地に建つ、1611年に建造された実在の宮殿、ハットフィールド・ハウスが使用されたという。
舞台は18世紀初頭のイングランド。
苦悩、痛風、不安を抱える英国の統治者アン女王(オリヴィア)の寵愛を求め、レディ・サラ(レイチェル)と従妹のアビゲイル・ヒル(エマ)によるしたたかな戦いが、前代未聞のタッチで演出されている。
いわゆる伝統的な史劇風仕上がりというスタイルではなく、時に「クスっ」と笑えるシーンもあり、観る者に親近感を抱かせてくれる。
そんな舞台裏をヒロイン役のオリヴィアがインタビューに答えた資料がある。
その中で最も印象深かったのが下記(抄訳)
〝(撮影前、本作に関する)歴史的背景は何一つ知らなかったわ。信じられないでしょ?でも映画は驚くほど正確で、しっかり時代考証されているのよ。監督のやり方がとても好きだった。「台本が完成したらあとはそれに飛び込んでください。」と言われたの。自分以外のことはそれほど知らなくてもいい。見事な台本だったわ。
所作にとらわれて身を固くしたり、歴史もの特有のしゃべり方に慣れたりする必要はなかったの。
登場人物は生身の、においがするような人間たち。最初は歴史ものということで少し違和感があったけど実は全然そうじゃなかったわね〟
撮影中はほとんどゆったりとした寝間着だったため、
〝ピザとケーキを食べて、太った体形を維持したの?〟
と語る彼女。さて今回もその頭上に栄冠が輝くのか?乞うご期待!
2月15日(金)全国ロードショー
©2018 Twentieth Century Fox
ところで、しばしば劇場に足を運んでおいでの方なら、既に目撃済みかもしれませんが…
TOHOシネマズ六本木にて、劇中で着用されていた3人の主演&助演女優たちのリアル衣装が現在展示中だ!現在、2月末までの展示予定とか。衣装を担当したサンディ・パウエル女史のアシスタント(画像上)がわざわざ来日して着付けたと聞き、早速出向いた次第。
みなさまもぜひ…〝ごらんあそばせ!〟
さらに余裕がある方は、5月26日(日)まで、同地内にある森美術館で開催中の「六本木クロッシング2019展: つないでみる」へも足を運んでみてほしい。
なんとアンリアレイジが本展のための新作インスタレーション《A LIVE UN LIVE》を目にすることができるのです!
四季をイメージする花のコサージュが施された4体の洋服。
その花が1分ほどでしぼみ、そして2分ほどかけてゆっくりと、変わりゆく彩りと共に花開くという、とてもマジカルでファンタジックな時間がお待ちかね!
さらに「音時計」をコンセプトに制作されたというサカナクション山口一郎とNF青山翔太郎の1時間毎に変化する4つのサウンドもご体感アレ♪
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中