JFW-IFFの「メード・イン・ジャパン・ブランド」では、原料の綿花栽培からものづくりを手掛けているタオルやストール、靴下が面白い。肌触りの良さはもちろん、ものづくりにストーリー性のある点が注目を集めている。
しまなみコットンファーム(F‐1000)は、スーピマ綿を有機栽培する段階から商品化した高級タオルやストールを出展。11年にスタートし、現在は約5反の規模で綿花を栽培・収穫している。どちらもやわらかい、ふわふわの肌触りがウリで、タオルが3万円、80番手の糸で仕上げた草木染めストールは2万1800円、2万8000円。タオルは特別な日のギフトとして需要があり、同社のネットショップなどで生産した1000枚のうち、すでに半分近くが売れている。
かこっとん(F‐908)は、兵庫県靴下工業組合が、地元で綿花を育て、紡ぎ、商品化する「かこがわコットンプロジェクト」で商品化した靴下をアピールしている。無農薬で栽培し、手摘みで収穫した完熟綿の肌触りがウリで、草木染めで色味のある6色を展開しているカジュアル、ビジネスタイプなどの紳士靴下があり、1足1800、2200円。今年商品化した1500足のうち、すでに半分が売れている状況と言う。今展では「百貨店バイヤーが関心を持ち、オリジナル商品を実現する可能性もある」など、手応えがある。
同プロジェクトでは、中長期的に綿花の栽培量を増やして商品化するだけでなく、綿実油事業など様々な事業化を計画している。16年は靴下を1万足以上商品化し、刺繍を加えるなど製品の感性度も上げる予定だ。
どちらも地方で休耕田を活用し、綿花を栽培しているパターンだが、収穫・商品化している規模はまだ小さい。今後は、UターンやIターンなども巻き込んで、地域の活性化にもつなげたい考えだ。
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