23年は長く記憶や記録に残る年になる。本格的なアフターコロナの時代を迎え、DX(デジタルトランスフォーメーション)では生成AI(人工知能)、SDGs(持続可能な開発目標)では「ビジネスと人権」が急浮上した。一方、地域からは新たな産業(事業)を創出する動きも芽生えている。
(特別編集委員・矢野剛)
先行する世界標準
集客や売り上げが「過去最高」を記録した施設や企業もある。しかし、物価高でファッション消費は低迷し、国内のアパレル市場規模(1次流通)は19年水準には程遠い。高齢化などで市場は縮小が続く。円安で海外生産コストが上昇し、物流の24年問題など不安材料は絶えない。
生成AIはテキストだけでなく音楽や画像にまで広がる。著作権や人材確保には課題が残るが、メタバース(インターネット上の仮想空間)やNFT(非代替性トークン)と併せて、経産省の「ファッション未来研究会」が予測した「質量のないデジタルファッション」が広がる。