日本化学繊維協会は7月1日に本委員会を開き、新会長に内川哲茂帝人社長、副会長に川原仁クラレ社長を選任した。協会が取り組むサステイナビリティーの課題として新たにLCA(ライフサイクルアセスメント)など2テーマを加え、強化する。また協会活動の見直しを進め、紡績など他団体との連携を模索する。
本委員会後の会見で内川会長は「『中期活動方針2025』の総仕上げを進めたい」と所信表明した。
会員企業を含め、国内で化合繊の撤退・縮小が続いていることについて、「産業の変遷(へんせん)の中でミル消費も低下しているが、繊維産業における協会のウェートは大きく、俯瞰(ふかん)した活動を進めたい」(竹内郁夫前会長)、「国内生産量が減っても、社会的責任を果たすことが重要。サステイナビリティーなどの取り組みを進める」(内川会長)、「政府、経済産業省から期待されている役割は大きく、それを果たしていきたい」(富吉賢一専任副会長)との認識を示した。
これとも関連して活動の見直しを進めており、紡績、化学といった他団体との連携や、活動の簡素化などを検討していく。
サステイナビリティーの取り組みは、リサイクル繊維やバイオ化繊拡大など5テーマに加え、LCA、CSR(企業の社会的責任)調達を加えた。国内産地へも支援を行うほか、CSRアンケートも実施する。欧州の情報収集も強め、講演会開催なども検討する。