欧州連合議会は4月、企業活動による人権や環境への悪影響を予防・是正する義務を企業に課す「コーポレート・サステナビリティーデューデリジェンス指令」(CSDDD)を採択した。世界のサステイナブル政策をリードする欧州連合の動向は、日本の繊維・ファッション産業にも影響を与える。産業の変革が進むなか、サステイナブル政策の動きが注目される。
【関連記事】経産省 産構審繊維産業小委員会が中間取りまとめを公表
倫理観をベースに
日本政府のサステイナビリティー関連の法規制へ向けたアプローチは、こうだ。「ハード・ロー」(法的拘束力のある社会的規範)を避けつつ、日本的な考え方に基づいて制度を策定し、欧州の規制と連動しながら動いている。法律で強制せず、倫理観に基づく業界の自主的な活動を促進し、少しずつ形を作っていく。そして、業界全体の流れを見極めてから、公平な競争の条件の形成に向けて一気に規制をかけるのが、政府の法制化のポイントだ。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!