記者の目

繊維・ファッション業界の現場を取材する記者による解説企画。日々の取材に基づく事実と知見をもとに、そこから見えてきた課題や兆しにフォーカスし、独自の分析や提言を行います。表層的なニュースでは捉えきれない産業構造や動向を読み解き、業界の明日を考えるためのヒントや、ビジネス判断の一助になることを目指します。

【記者の目】25~26年秋冬レディス ニットとファーをどう売る?

2025/08/18NEW!

 25~26年秋冬のレディス市場は、ニットとファーがトレンドの予感だ。注目はアクセサリーとトッピングアイテム。ウェアだけでなく、残暑でも取れ入れやすいワンポイントのニット、ファーアイテムが増え、ラインナップに厚みが...

もっとみる


【記者の目】出店を加速するSPA型眼鏡専門店 店舗網、売り上げとも2ケタ増など好調

2025/08/04

 アイウェア市場で製造小売り型眼鏡専門店が元気だ。01年にジンズとゾフが同方式を導入した眼鏡専門店の出店を始め、10年ほど前から先行して海外で出店を増やしてきたオンデーズも加わり、店舗網と売り上げを拡大。コロナ下で...



【記者の目】ECと実店舗の収益性の違い 個店経営の進むべき方向は

2025/07/28

 小売業でECが欠かせなくなって久しい。売り上げ不振に悩む多くの個人経営の専門店にとっても実店舗補完の意味で、ECは欠かせない販売手法なのは明らかだ。しかし、個店の本格的なEC参入は進んでいないのが実情だ。あらゆる...



【記者の目】売り方を模索する服飾雑貨メーカー ライセンスとオリジナルの2軸で攻める

2025/07/07

 服飾雑貨メーカーは、従来のライセンスビジネスに加え、オリジナルの開発やアイテムの拡充で、縮小する売り場の確保、多様化する消費者の購買動向への対応を強めている。人口は減少傾向で、従来の売り場や取引先頼りでは先が見通...



【記者の目】人権対応を制度的に担保する「JASTI」 日本発の国際認証に発展へ

2025/06/30

 日本の繊維・ファッション産業を魅力あるものにするためには、働く環境の整備や安定的な人材確保が重要な課題となっている。経済産業省は繊維産業の監査要求事項・評価基準「JASTI」を策定し、今年4月から運用を開始した。...



【記者の目】DtoCブランドがアフターサービスを強化する理由

2025/06/23

 アフターサービスを備えるDtoC(消費者直販)ブランドがECを中心に増えている。自社で丈調整や破れ、ほつれのお直しに対応するところや、機能性素材の再加工サービスなど幅広い。売って終わりではない取り組みに力を入れ始...



【記者の目】レディスアパレルの秋冬MD より実需に沿った企画と供給を

2025/06/16

 レディスアパレルの秋冬MDが難しくなっている。残暑が長引き、防寒コートが着用時期である年明けに近づかないと売れなくなっていることが大きな要因で、従来のMDでは通用しなくなっている。鮮度やトレンドも加味しながらより...



【記者の目】求められる創業支援施設 業界全体でチャンスの提供を

2025/06/02

 若手デザイナーによる新興ブランドを育成し、成長のチャンスを与える場がファッション業界では少な過ぎると感じる。そうした中、昨年に創立20周年を迎えた東京都台東区の「台東デザイナーズビレッジ」(デザビレ)など、ファッ...



【記者の目】日本ならではの物作りで海外へ まねのできない付加価値が重要

2025/05/26

 国内市場の縮小や円安を背景に、海外輸出に力を入れる企業が増えている。輸出で必須になるのが、他国ではまねできない日本ならではのこだわった物作りだ。海外産テキスタイルの品質が向上する中、繊細な風合いや日本の伝統的な技...



【記者の目】ファッション企業発のDX支援 サザビー、デイトナ・インター、アダストリアなど続々

2025/05/19

 自社で培ったデジタル関連のノウハウをBtoB(企業間取引)向けサービスとして提供する企業が増えている。専門子会社を設立する例や、自社ECをプラットフォーム化してEC支援を行うなど。自らもファッション小売りを営むか...