カイハラは16年春夏向けから、「エアーチューブデニム」を販売している。C型断面の高中空ポリエステル糸を使用し、重厚な見た目でも軽く、ソフトで快適な着心地を実現した。
エアーチューブデニムは、中空率50%超のC型断面ポリエステル糸を交織し、空気をまとったような軽量感が特徴。綿100%のレギュラーデニムと比べ、60%軽いという。C型断面糸のクッション性で、風合いは柔らかく、しなやか。特殊な製織技術を採用し、全方向に伸び縮みするストレッチ性も付与した。既に大手ジーンズメーカーで採用が決まるなど、販売は順調に推移している。
同社は、極細ポリエステルを使い、パウダータッチと快適なストレッチ性を持つ「モーションフィットデニム」をはじめ、付加価値の高い開発素材が米ジーンズブランドの主力商品に成長し、ここ数年、米国市場への販売を大きく伸ばしている。同社の上期(15年3~8月)売上高は、米国を中心とした輸出増と堅調な国内販売で、前年同期比5%増を見込む。
下期は、引き続き「機能合繊を使った高付加価値素材の開発に力を入れる」(貝原淳之専務)ほか、異業種との大型協業企画も控えており、通期売上高2ケタ増を目指す。