現代美術家、村上隆が店主を務めるKaikai Kiki Galleryは、13日から、陶芸家、小嶋亜創(あそう)の陶展を開催する。
陶芸家であり農民という「半農・半陶」を標榜し、1日の生活の中で両立させるという他者を寄せ付けない活力を持った作家、小嶋亜創は、陶芸界では珍しく師匠にはつかず、全て独学で習得してきたという。
菊練り(土に空気が入らないように練る基礎的な技法)焼成だけでなく、窯の製作まで自ら行い、加えて、家づくりや母屋に隣接しているギャラリーの建造さえも全てセルフビルドした。
今展では、そんな小嶋のつくりだす陶芸とともに、その生活も世に問いたいと考えている。小嶋の創作、生活の起源となるのは、1981年にテレビ放映され大ヒットを記録した「北の国から」。田中邦衛演じる黒板五郎の生活に魅せられ、農業の勉強のために、全国の農家を点々と旅する中でたどり着いたある陶芸家との出会いから、陶芸に興味をもつようになったという。
農作業や動物の世話で朝は5時に起床、ミツバチを育て蜂蜜をつくる。安心安全といったオーガニック思想に対する対価として、それ相応の労働力を提供するという考えだ。
来年初めには、小嶋の一年の暮らしを綴った書籍をKaikai Kikiより刊行。創作活動だけでなく、厳しい自然界に対峙していく様を写真で綴る書籍となっている。今回の個展では、三島手、鉄絵、焼締め、刷毛目など、多種多様な焼き物、1000点以上が並ぶ。
■開催概要
「小嶋亜創陶展」
日程:12月13日(土)~12月26日(金) ※初日18:00よりオープニングレセプションを開催
時間:Open: 11:00-19:00 / ※会期中無休
場所:Kaikai Kiki Gallery 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1
■トークイベント
日時:12月21日(日)13:00~
場所:Kaikai Kiki Gallery 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1
入場:無料
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