ケリングとLVMH モデル保護の共同憲章を強化

2026/10/26 07:58 更新NEW!


 【パリ=松井孝予通信員】ケリングとLVMHは、ファッションモデルの労働環境や健康を守る共同憲章を改定した。ショーや撮影で成人を表現するモデルの最低年齢を18歳に統一し、ハラスメントや性暴力の防止、通報体制を強化する。27年の次回パリ・ファッションウィークから適用する。

 両社は17年から共同憲章に基づき、モデルの健康や労働環境の改善に取り組んできた。今回は性差別による暴力への対策や、若年者保護、多様性尊重といった課題を踏まえた。法令義務を上回る基準を設け、ブランドや事務所など関係者などが連携して、モデルの安全と尊厳を守る。

 年齢基準は、ケリングが既存の18歳以上という方針を継続し、LVMHは17年の憲章で定めた16歳から引き上げる。ハラスメントや虐待、身体的・心理的な暴力は一切容認しない方針を明記した。裸体や半裸体になる場面では、本人の事前の正式な同意を求める。更衣用の専用スペースを確保し、制作関係者や写真家1人とモデルが2人きりになることを禁じる。関係者への研修や啓発も進める。

 ブランドと事務所は、モデルが相談・通報できる担当者を置く。選考の最初の面談から仕事の終了まで問題を申告でき、本人が希望する場合の匿名性や、通報した第三者、証人の保護を定めた。必要に応じて保護措置や内部調査につなげ、心理的な支援も提供する。

 ショーや撮影、選考の現場では抜き打ちの検査・監査を実施できるようにする。グループ企業を対象に国外でも基準に沿った対応を求め、業界の慣行改善を目指す。



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