ワールドとTSIHDの経営統合 業界の「第3極」確立へ、問われる両者の実行力

2026/10/16 08:00 更新有料会員限定NEW!


ワールドの鈴木社長執行役員(左)、TSIHDの下地社長CEO

 ワールドとTSIホールディングス(HD)は、27年3月1日付で共同株式移転により共同持ち株会社インフィニティ・ユナイテッドを設立、経営統合する。10月14日の両社取締役会で経営統合契約の締結と株式移転計画の作成を決議した。両社の26年2月期の連結売上高を単純合算すると約4500億円、連結従業員数は約1万1200人。IT・物流などの事業インフラを共通化するとともに、グローバルSPA(製造小売業)やメガリテーラーとは異なる「第3極」の確立を目指す。

【関連記事】ワールドとTSIHDが経営統合 27年3月に共同持ち株会社「インフィニティ・ユナイテッド」設立

 12月24日にそれぞれ臨時株主総会を開いて承認を得た上で、27年2月25日に上場廃止となる。新会社は3月1日に東証プライム市場へ上場する予定だ。

 新会社の代表取締役会長にはTSIHDの下地毅社長CEO(最高経営責任者)、代表取締役社長執行役員にはワールドの鈴木信輝社長執行役員が就く。本店は東京・北青山に置く。

 統合後は組織再編を経て、事業会社のTSIとワールド・ブランズ、ワールド・ソリューションズの3社を中間持ち株会社とする。ワールド・ブランズはワールドへの社名変更を検討する。

 今年6月頃から協議を進めてきたという。統合効果としては、情報システムや物流、コーポレート機能の共通化によるコスト削減のほか、顧客情報の統合によるデジタルマーケティングの強化、OMO(オンラインとオフラインの融合)を前提とした販路戦略、地方・海外チャネルの共同開発などを挙げる。

 ストリートやアメカジに強いTSIのブランド創造力と、ワールドが持つ外販実績のあるBtoB(企業間取引)プラットフォームやサーキュラー事業の基盤を組み合わせ、M&A(企業の合併・買収)や海外展開への投資余力も高める。

《解説》 問われる両社の実行力

 2050年、日本のファッション業界はどうなっているのか――本紙は26年のテーマに「ファッションビジネスの未来図」を掲げ昨年末から取材を進めてきた。流通業界のトップに話を聞くと、「再編は避けて通れない」とみる声が少なくなかったが、その未来図は思った以上に早く塗り替わり始めた。

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