ジュエリーデザイナーの奥田浩太が、ニューヨークのギャラリー、ナウヒアで個展「バタフライ・エフェクト」を開いている。奥田は20年2月にも、同ギャラリーでお金をテーマにした個展を開催した。その時はコスチュームを多く展示したが、今回は1ドル紙幣そのものに焦点を当てている。紙幣を模したアートワークを紙に印刷し、同ギャラリーに持ち込んでのりで布を張り合わせてつなげた巨大な紙幣のオブジェがメイン。本物の紙幣とアートワークの対比を見せたり、制作過程を動画で見せたりもしている。12月4日まで。
コロナとブラック・ライブズ・マターを機に、拠点を日本に移した奥田。アート作品を作ると、それに興味をもったデザイナーから協業の話がきて、ジュエリーの仕事につながっているという。題材のお金に興味をもつ人が多く、「お金のもつ訴求力」を感じているそうだ。日本では「シュガーヒル」「ワタルトミナガ」、タサキの「アーカー」など、ニューヨークのブランドでは「テルファー」のジュエリーをつくっている。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)