エスティームを子会社化した和装ECの京越 新規事業とM&Aで成長加速

2023/11/28 06:27 更新有料会員限定


呉社長(右)と和田社長

 和装のEC・卸売り・レンタル、アパレルやウィッグの卸売りなどの京越(京都市、呉越社長)は、中国出身の呉社長が09年に日本で起業、中国で生産した物を日本で販売する事業で成長してきた。22年8月期の売上高は36億円。現在は新規事業やM&A(企業の合併・買収)に力を入れ、27年8月期には年商100億円、営業利益10億円を目指し、株式上場を見据える。今年10月、胸の大きな女性を対象にしたブランド「オーバーイー」を運営するエスティーム(東京、和田真由子社長)の株式70%を取得し、連結子会社化した。呉社長は、「年内にオーバーイーのブランドを再定義して方向性を決め」、年明けから事業拡大へアクセルを踏む。

(壁田知佳子)

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ニッチでの一番

 京越は「和装事業が全国レベルに成熟し、次はアパレル事業の成長を目指す。事業を多角化していく」(呉社長)とし、二つ目、三つ目の柱の育成へ、新規事業開発とM&Aの両輪で取り組んでいる。和装ECという「ニッチ市場」(呉社長)で成長した同社は、「業界のど真ん中でなく、ニッチのナンバーワンを目指す。エスティームに注目したのは、胸の大きな女性というサイズに特化したニッチのビジネスであり、社会課題解決というテーマ性がある」ことに可能性を感じた。さらに、ビジネス人材が集まる東京に拠点があることも優位性と感じた。

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