ドイツの街々で、店のディスプレーが最も光り輝き、道行く人の心を踊らせてくれるのが、この季節だ。
12月は、曇りがちで太陽が殆ど姿をみせず、 昼も短く、とにかく暗い。ある調査によれば、ドイツ人の2〜3割がこの時期、鬱っぽくなったり、落ち込みがちになる。その原因は暗さであり、光を浴びることが治療になる、とされている。
逆にこの季節、商店は、心を灯してくれるようなディスプレーで人を寄せることができる。
実際、クリスマス商戦そして1月上旬まで 各店は、腕によりをかけたディスプレーにしのぎを削る。国際大手ブランド店はもちろんのこと、街の個人商店もこれに負けない個性的な飾り付けで勝負する。ディスプレーに心意気が感じられるお店の周辺は華やぎ、お客も自然に集まっていく。
各店個性豊か。特に個人商店の飾りには手作り感や温もりが感じられる。 その一方、年毎の傾向、といったものもある。
今冬は、紙や木の枝など自然な素材が多用され、色は白と金、そして落ち着いたトーンが目立つ。真っ白な紙細工を、複数の個人商店に加え、モンクレール、シャネルなど大手ブランドもほどこしていたのが印象に残った。
以下、筆者の住む街フランクフルトで、特に際立った店先ディスプレーをご紹介したい。
町中大型SCの巨大イルミネーション MyZeil
スワロフスキー
アートギャラリーSchamretta 暗くなると窓に影絵が出現.jpg
紙細工で注目を惹く雑貨屋 Designe, Kleine!
金銀細工職人のアクセサリー店SchmuckRaum 木の球果を利用
住宅街の人気文房具店 Das Papierhaus
パン職人の店。メリークリスマスと書かれたレープクーヘン
モンクレール
マイセン
フランクフルト在住。身長152cm。大きなドイツ人の中にいると小人のように見えるらしい。小回りだけは利くジャーナリスト兼通訳。ファッションからヘルスケアまでをカバーする。