レディス主力専門店の23年2月期連結決算(ANAPの決算期は22年9月~23年2月)は、いずれの企業も実店舗の売り上げが好調だった。新型コロナウイルスの感染対策に伴う外出制限の緩和を背景に消費が回復したのが主な理由だ。一方、中国事業が苦戦し、連結業績では振るわなかった企業もある。利益は前期に比べて増えたが、円安や原材料費などコスト上昇を受け、想定を下回った企業が多い。
過去最高の売上高を更新した企業は2社。アダストリアは、主力業態「グローバルワーク」の売上高が前期比20.7%増で売り上げを支えた。本田翼さんを起用したCMの効果もあり、定番「ウツクシルエットパンツ」が売れた。積極的に出店している服と雑貨の「ラコレ」も全体をけん引した。ECの成長率は緩やかになっているが、国内の売上高は8.9%増で626億円。増収増益だったが、1月に発生した自社サーバーへの不正アクセスの影響を受けた。物流システムを停止したため店舗への配送が滞り、自社ECの休止もあって売上高で約20億円、粗利益では約10億円を逸失した。自社ECサイトの再開後にクーポンを配布するなどしたため営業利益では約14億円を損失した。
店舗売り上げ急回復
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