大阪・南船場のレディスセレクトショップ、リトルスージーアパートメント(岡部大輔代表)は、17年秋冬物からオリジナルラインの販売を始めた。このたび隣接する空店舗をつなぎ、倍近い約30平方メートルに拡張した。
韓国でデザイン性の高いウェアを買い付け、ネット販売からスタート、期間限定の出店を重ね、16年3月に実店舗を開いた。「ネックラインや丈など少しの差だが、仕入れではまかなえない、表現したい部分が出てきた」ため、オリジナルラインを作った。8月30日から出店した大阪・ルクアイーレでの期間限定店から販売した。
全15型。中心価格はトップとボトムが1万5000~1万7000円、ワンピースが2万~2万5000円。岡部さんの妻で、買い付け担当でもある朴英心(パク・ヨンシン)さんがデザイン。パターン以降を全て韓国で製作する。モロッコへ生活雑貨を買い付けに行ったことから、「秋冬物はどことなくエスニック」な仕上がりだ。
「売り場に立つ経験から、着用者の視点を物作りに生かした」。例えば、ベルスリーブやバルーンスリーブは、食事時に袖口が汚れやすいため、袖口を肘までたくし上げられる設計にした。トレンチコートの要素を入れたロングミリタリースカートは、「生地の風合いが良い」とベージュが完売。追加生産している。
オリジナルは、ニットやアウターを除いて全体の70~80%を占める。仕入れでは、韓国の真鍮(しんちゅう)の大ぶりなアクセサリーが、3000円前後という手頃さで、前年に比べて10倍近い売り上げ。服とのセット販売につながっている。
期間限定店は年8回開いているが、実店舗を構えた後は、「手応えが強く、基盤が出来た」と実感している。年内は東京・中目黒のギャラリー、名古屋パルコ、来春は広島で期間限定店を出す予定。