トーガはデジタルで21年春夏コレクションのイメージ配信をした後、ルックブック映像を公開し、Zoomでの展示会でディテールを紹介した。テーマは「Surfacing」(浮上)。スイムウェアの「スピード」と協業したアイテムを10型取り入れるなど、これまでよりもスポーティーで軽やかな雰囲気に仕上げている。スイムキャップやサイドをカットアウトした水着をコーディネートに取り入れても、違和感を感じさせずストリートのムードが漂う。
【関連記事】【ロンドン・ファッションウィーク・セプテンバー2020】それぞれの「脱ロックダウン」
キーワードは「WHOLESOME、CUTTING、SPLITTING」(健全、切断、分割)。オフショルダーやカットアウト、アシンメトリーにフロントをカットするなど、部分的に素肌をのぞかせてどきりとさせるスタイル。チェックのコートはジップでスリーブを落として、裏地のサテンをのぞかせる。柔らかなギャザードレープがケープのように袖を包み込むジャケットは、作り込みながらも軽やかな雰囲気。モアレ地にのせた箔(はく)のフラワープリントのセットアップ、ペプラムディテールが重なったスカートと端正な白いシャツとのコーディネートなど、古田泰子らしいきりりとした重厚なムードも同時に感じさせる。
(小笠原拓郎)