マネキン、脱FRPへ 紙製の開発相次ぐ ファッション性と両立

2022/01/14 06:30 更新有料会員限定


トーマネ「ワルツ」は21年12月、ミズノトウキョウでデモ展示された

 マネキンで脱FRP(繊維強化プラスチック)の動きが本格化している。FRPは大量生産が可能な利便性のほか、強度があるためレンタルマネキンとして簡単には捨てないものだが、環境保全意識の高まりが素材の変更を促している。ファッション表現とリサイクルの難易度の高さ、有機溶剤を使う製造工程の労働環境など、FRPの課題解決との両立に向けて動き出した。

(田村光龍)

【関連記事】トーマネ「ワルツ」 和紙製マネキン発表 環境負荷軽減で軽く

使用後は再生も

 トーマネは和紙製マネキン「ワルツ」を4月ごろ投入する。紙製は環境負荷が低いため可能性は追求されてきたが、ファッションを表現するものとしては課題があった。トーマネでは繊維の長い「西之内和紙」を使い、独自の加工技術で柔軟性を出して造形のために張り付ける紙を大型化することで、表情や手指の表現を担保している。使用後は和紙として再生も可能。コロナ禍に見舞われたこの1年半で開発、造形技術で特許を出願中だ。「同業と連携して世界に届けたい」(岩下久起社長」として、FRP代替のスタンダードにすることも想定する。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事