「マルニ」はこのほど、23年秋冬コレクションを東京・国立代々木競技場第2体育館で開催した。マルニが日本でコレクションを発表するのは初めてのこと。イタリアやフランスからもジャーナリストを招くなど、国内外からたくさんの観客を集めて新作を披露した。
アリーナの中心に真っ白な服を着たオーケストラが登場する。和太鼓とオーケストラの演奏を背景に見せる秋冬コレクションは、グラフィックとフォルムのコントラストを軸にしたで多様性を感じさせるラインだ。赤やイエロー、ブラック＆ホワイト、バイカラーのコントラストを生かしたチェック柄やドット柄の服が揃う。
大きくわき腹をのぞかせるコンビネゾン、スクエアなシルエットのミニドレス、男性モデルもロングシャツと重ねたドットのセーターで素足をのぞかせる。メンズもウィメンズも大胆に肌を見せたスタイルが登場する。そして男性モデルも足元にミュールを合わせるなど、ジェンダーフルイドを意識したアイテムが充実する。
フォルムのポイントは二つ。ミニ丈のボトムと合わせたビッグサイズのテーラードジャケットなど、小さなボトムと大きなトップのコントラストが特徴の一つ。一方、モヘヤニットのドット柄セーターとパンツのセットアップなど、パッドを入れてボリュームを意識したフォルムもある。ボリュームのコントラストと肌見せ、ジェンダーフルイドといったトレンドを大胆なグラフィックと配色を生かして見せた。
（小笠原拓郎）
