《めてみみ》内面の次は

2018/06/22 06:25 更新


 「美と健康と食」は、多くの百貨店やSCの強化分野だ。なかでも化粧品の拡大が目立つ。百貨店では、インバウンド(訪日外国人)需要の拡大だけでなく、20~30代の「次世代顧客」の購買の増加も後押ししている。美肌や美顔に対する関心は世代を問わず相当に高いようで、SCでもスキンケアショップやコスメ関連雑貨店の集積度は高まってきた。

 物販の強化にとどまらず、ヘア・ネイルケアやエステ、ヨガやフィットネスなども取り込んだトータルビューティーの提案に取り組む百貨店もある。外面よりも体の内側を重視することが時流なのだろう。食でも、オーガニック食品とか生産者の顔が見える食品の物販・飲食店の導入が徐々に広がっている。

 ある小売業の若手経営者が、こうした体の内側を磨くための消費行動を「消費」ではなく「自分への投資=未来への投資」と捉えていた。消費と投資の違いには、価格に対する意識の差がある。投資であれば価格よりも「質」が優先されるというわけだ。

 数年前から「売れないモノは値下げしても売れない」と盛んに言われるようになった。今夏も、作り手、売り手からセールに対する期待の声は聞こえてこない。一方で、「良いモノが売れている」との指摘が増えている。装うことも消費から投資へと変わってきているということか。




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