《めてみみ》プラスアルファの価値

2021/07/30 06:24 更新


 都内ではデザイナーブランドの22年春夏メンズの展示会が真っ盛りだ。コロナ禍前と比べると、メンズの展示会が少しずれていることに気づく。以前は秋が展示会のピークだったが、7月中旬から後半に一つ目のピークが集中している。欧州メンズコレクションがデジタル中心となったため、日本のブランドの参加へのハードルが低くなり、この時期の展示会が活発になった。

 展示会を回って感じるのは、やはり、サステイナブル(持続可能な)への意識の高まりだ。デザイナーブランドとはいえ、環境に配慮した素材を使った服が増えている。バナナの茎からできた糸、無染色のままのリネン地、再生ナイロン、地球に優しい様々な素材で新作を作っている。

 同時にそこで感じるのは、その素材を使っていったい何を作るのかだ。デザイナーブランドにとって環境に優しい素材というのは〝プラスアルファ〟の価値だと思う。新しい美しさを目指しながら、それがなおかつサステイナブルでもあることに意味がある。サステイナブルなだけの服ではなく、熱狂や感動を生み出せるかがデザイナーには問われている。

 楽天ファッションウィーク東京22年春夏は、8月末から9月初旬へと開催時期が前倒しされた。参加ブランドがサステイナブルだけではなく、どんな感動を与えてくれるか待ち遠しい。



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