世界的な高級子供服路線へとかじを切る「ミキハウス」(三起商行)は、22年夏に最高級ライン「ミキハウスゴールドレーベル」を立ち上げ、主力のミキハウスも価格を平均1.8倍に上げた。それらを説得力を持って客に届ける役目を担うのが、販売員であり店舗空間だ。海外では新規出店が相次ぐため、高級路線を反映した店作りが可能だが、国内は既存店でいかに販売するかの難しさがある。関東最大のミキハウス池袋東武店では、売り場を改装するだけでなく、外商との連携強化や接客力の向上で、富裕層を獲得している。
(金谷早紀子)
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半囲いのサロンで特別感
ゴールドレーベルが初めて展示会で披露されたのは、22年春のこと。全国から集まった店長たちからは、次々に「うちの店で販売したい」と声が上がった。池袋東武店の水上寛子店長もその一人だ。コロナ下で客の購買スタイルが変化し、「生き残るには特色をしっかり出さなければ」という危機感が募っていた。海島綿のTシャツで税込み1万9800円、カシミヤシルクのニットで8万8000円と、価格がはね上がる不安はあったが、販売したい思いがまさった。
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