中山路子がデザインする「ミュベール」(フレンズ)は、中山が今感じている気分を、より色濃く反映する〝クリエーションライン〟を開始した。立ち上げの16年プレフォールは、メンズウエアの解体や再構築をコンセプトに、既存のミュベールよりもぐっとシックで大人っぽい商品を揃える。店舗を絞って販売する予定。
ミュベールでは華やかなビジュー装飾がアイコンだが、新ラインは素材とフォルムを追求し、中山なりの「新スタンダード」を見せる。メンズのスーツ地をボンディングした素材で作るのは、ノースリーブのコートドレス(7万8000円)。本格的な作りのテーラードジャケットをベースに、体を包み込む立体感が特徴だ。
伊「カンクリーニ」のシャツ地は、ニットとドッキングしてプルオーバー(6万2000円)に仕立てた。半袖のカットソートップは、胸元からセーターの袖が飛び出したようなアブストラクトなデザイン。「立ち上げから9年が経ち、顧客も大人になってきた。トレンドとは関係なく、ずっと着てもらえる服、自分自身もこんな服が欲しいと思うものを作った」(中山)という。
立体的なフォルムが特徴のコートドレス