《新天地に根付きゆく種》米富繊維 多様な事業内容で活躍の場を創出

2024/05/02 07:58 更新有料会員限定


近藤さん、大江社長、野村さん(左から)

 オリジナルブランド「コーヘン」などで知られる山形県山辺町のニットメーカー、米富繊維。大江健社長は「生産現場の技術職は、長く続けられるかが大事。若さだけを求めなくても良い」として、中途採用に力を入れている。自社ブランドの効果で東京など県外から入社する新卒者もいるが、最近では雪国の生活に慣れず、一冬越すことなく退社する若者も多い。インターンを受け入れても、なかなか入社につながらないのが現実だ。

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間近で職人技

 20年に入社した野村宗佑さん(32)は、石川県金沢市の四大卒業後に地元の広告会社を経て、金沢の服飾専門学校で学び直した。在学中、大江社長の講演を聞いたのをきっかけに、「ファッション業界はデザイナーが脚光を浴びがちだが、デザイナーだけでは服は作れない。だからこそ生産現場に近い企業で働きたい」との思いを抱き、米富繊維を選んだ。

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