韓国発のECプラットフォーム(PF)「nugu」(ヌグ)が日本で急成長している。コロナ禍前に提供を開始したPFの22年度の売上高は前期比58%増の23億円、23年度は43億円を見込む。契約するインフルエンサーがセラー役となる販売スタイルはさほど目新しくない。にもかかわらず、なぜここまでの支持を集められたのか。しかも、事業は日本のみ。23年度は日本への投資を増やし、大手との協業も始まるという。成長の秘密を探った。
(永松浩介)
売上高は倍増へ
ヌグは韓国語で「誰」の意味で、ソウルを本拠地とするメディコトスが運営する事業の一つ。同社は16年に創業し、ファッションや健康・美容食品を主力とするECで、グローバルにビジネスを広げる。22年度の売上高は約140億円になりそうだ。「テクノロジーとコンテンツの結合」を目指し、30年にはグローバルで五つのPF、二つのユニコーン(1000億円以上の評価)PFを設けるなどの目標を掲げる。2年前にヌグを傘下に入れ、創業者のパク・ハミン氏をCOO(最高執行責任者)に迎え入れた。