テキスタイル雑貨の分野で、弁当包みの需要が伸長している。これまでは大判ハンカチなどでの代用も多かったが、男性需要が広がるなどまだ市場の掘り起しが可能と見て、新たな訴求力のある企画が出されている。
手ぬぐい販売のグラフィカは、9月に弁当包み専門のブランド「bento」(ベントー)を発売する。綿100%のプリント物で、〝おいしい風呂敷〟をイメージし、柄に合わせた弁当作りを楽しんでもらおうという企画。多用途が特徴のファブリックアイテムでは、弁当包みという一つの用途に絞っての提案はまれだが、あえて弁当包みに特化した名称にした。
同社は注染が主力だが、発色や機能も考えプリントで柄を出した。柄は野菜など食材をイメージして豊富に揃え、弁当の中身を連想できる種類を拡充していく。900円。弁当箱などの関連雑貨や食品も揃えた売り場環境の提案も整えており、ショップインショップとして導入も可能だ。
風呂敷販売の山田繊維は、弁当包みに袋の機能を加えた新商品「袋包」(ふくろつつみ)を発売した。やはり弁当包みの需要は高まると見る。袋状にすることで、50㌢四方では限られる包む収容力を高め、手提げにもなるという多機能をアピールする。京都の街をイメージしたチェック柄、富士と松の迷彩柄、狂言装束をイメージしたストライプ柄の3種、2500円。