インポーターでブランドディレクションも手がけるバーリオ(京都市)は17~18年秋冬から、ポーランドのダウンウェア「オーラ」を輸入販売する。世界的にも評価されている高品質のポーリッシュダウンを使った商品で軽く、保温性にすぐれる。インナーダウンとして使える薄さのベストや半袖タイプも揃え、価格帯は2万~9万円台。従来の取引先であるセレクトショップ向けを中心に販売する。
オーラは元々、「イエティ」として89年にポーランドのワルシャワで創業した。本格的なクライマーやアルピニストが使うダウンウェアやスリーピングバッグ。国内の自社工場で生産・供給し続け、同国を代表するダウンアイテムのメーカーとして成長。著名なグローバルアウトドアブランドのOEM(相手先ブランドによる生産)も請け負ってきた。数年前に世界進出を試みたところ、商標の問題で思うようにビジネスが進まなかった。このため、ブランド名をオーラに改め、来秋冬に再度世界市場へ挑む。
ポーランドのホワイトグースダウンの製造は国営で行われ、89年に民主化された。現在、産地は4カ所あり、それぞれでグースの飼育から加工まで徹底した品質管理をしている。食用のため、ダウンは副産物。動物愛護の観点でも問題のない管理がされている。オーラはその産地内の精製工場とパートナー契約を結び、高品質なポーリッシュダウンの供給を受けている。
同社の主力商品はほぼすべてがポーリッシュダウン100%のウェア。使っているダウンのフィルパワー(羽毛のかさ高性を表す単位)は高水準の800が中心で、トップモデルの場合は910。どの商品も立体裁断でストレスの少ない着用感となっている。トップモデルのフードダウンジャケット(9万8000円)は、撥水(はっすい)加工を施した高耐久の防水素材「ドライゴールド」を使い、フードはワイヤーを内蔵しており立体的に頭部を覆う。一方で、ベストや半袖のプルオーバータイプもダウンを100%使いながらも薄手のため、価格は2万7000円と手頃だ。