25年春夏パリ・ファッションウィーク コムデギャルソン、透明感とともに見据える未来

2024/10/01 06:30 更新有料会員限定


コムデギャルソン

【パリ=小笠原拓郎】25年春夏パリ・ファッションウィーク(PFW)は中盤となり、実力派ブランドのコレクションが相次いだ。ファッションデザインの進化の視点と現代を見つめるクリエイターとしての視点、その両方にアプローチするのは容易ではない。ファッションデザインはアートとしての進化を経ながらも現代を告発する力を持つのか。そんなことを考えさせられた。

(写真=大原広和)

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 チューブ状のパーツで作られたドレスは、まるで白い石膏(せっこう)で固められたかのようなフォルムを作る。斜めにカーブしたドレープドレスも時を止めたかのように固まっている。コムデギャルソンはこの春夏も服の概念を抽象化した先にある「かつて服であったであろう何か」を提起している。それは袖もなければ襟の位置もよく分からない。ドレスと呼んでいいのかさえ分からない抽象化されたオブジェのような存在だ。かつてマーメイドドレスであったかもしれない白いドレスは、まるでパンケーキがくっついたかのようないびつな凹凸を生み出し、その意味を観客に問いかける。

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