モンゴルカシミヤのニット製造卸パーフェクトQ(東京、ダグワドルジ・アリューナ社長)は、15~16年秋冬向けでカシミヤ100%の製品約30マークを提案する。「アユナ」ブランドとして卸売事業を進めながら、小ロット生産機能を生かしたOEM(相手先ブランドによる生産)も本格的に行う。
パーフェクトQはロシアでデザイン、パターンなどを学び、モンゴルの国営工場や日本のアパレル企業でデザイナーの経験を持つモンゴル人のアリューナさんが7年前に設立した。気候環境が厳しいモンゴルで生育したカシミヤは繊維長が長い、強度がある、ピリングが起きにくい、ソフト、高級感に富むなどのが特徴がある。
この間、原料の高騰や円安などでコスト高になっていることから、番手やアイテムを拡大しながら、よりデザイン性や機能性を重視した製品に力を入れている。モンゴルや中国の紡績、ニット工場とのネットワークを生かし、10枚からの小ロット対応が可能の仕組みを確立している。日本のアパレルや専門店などとのOEMによる取り組みを拡大する。
1.5 ゲージ から16 ゲージ までのニットが中心だが、300番の超細番手糸に加え、カシミヤ・綿の複合糸なども使う。コート、ジャケット、2枚重ねのセーター、ショール、手袋、帽子などを幅広いアイテムでトータルコーディネートを強化した。
新たにストレット糸を複合したカシミヤのレギンスパンツ、スパッツを開発した。暖かい、適度に伸縮性がある、保型性がある、ひざも抜けにくい特性を打ち出す。前シーズンの試験販売で好評だったことから、パンツのデザイン数を増やして本格化する。