法規制を待たず、自主的に非フッ素化へかじを切るグローバルアパレル企業に対し、日本国内のファッションアパレルの対策は遅れている。
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逆行する要望も
「国内アパレルが撥水(はっすい)加工素材を発注する際、わざわざフッ素系撥水剤を指定してくるケースは少なくない」と明かすのはテキスタイル関連企業だ。特に百貨店販路で扱われるコート地などで顕著という。背景にあると見られるのが、消費者からの苦情を回避したいという姿勢だ。
非フッ素撥水剤は一般的にドライクリーニングに対する耐久性が低い。ケアラベルで「ドライ不可」を明示しても、消費者やクリーニング店などの手違いでドライクリーニングを行った場合、撥水性が失われて苦情に発展することが想定される。日本で法規制されない限りは、このままフッ素系撥水剤を使い続ける方が得策というわけだ。
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