エリザベス女王アワード、サウル・ナッシュが受賞

2022/05/10 10:59 更新


サウル・ナッシュにトロフィーを渡すキャサリン妃

 「エリザベス2世女王アワード・フォー・ブリティッシュ・デザイン」の受賞発表式がデザインミュージアムで開催され、メンズデザイナーのサウル・ナッシュが受賞した。自身もダンサーの経歴があり、ロンドン・コレクションではダンサーをモデルにスポーツカジュアルを発表しているナッシュは、4月末に22年度の「インターナショナル・ウールマーク・プライズ」も受賞したばかり。

 今回で5回目を数えるこのアワードは、新進デザイナーの支援を目的に18年にスタート。リチャード・クインが受賞した初回には、エリザベス女王自身がサプライズ登場して会場を沸かせた。その後、毎回違った英王室の女性メンバーがプレゼンターを務め、パンデミック(世界的大流行)後初めてのフィジカル開催となった今回はキャサリン妃が登場。英国デザイナー、エデライン・リーのドレスを着て、ナッシュにトロフィーを授与した。

 今回のイベントでは、新人デザイナーの支援およびファッション学生の奨学制度による業界の将来的な成長を目的に、英国ファッション協会(BFC)が19年に設立したBFCファンデーションの今年度の内容も発表された。

 「ニュージェン」は23ブランド、「BFCファッショントラスト」は7ブランドが受賞。「BFC/ヴォーグ・ファッション・デザイン・ファンド」にはリチャード・クインが選ばれた。「BFC/GQ・ファッション・デザイン・ファンド」は4人の候補者が発表され、受賞者は6月のファッションウィーク中に発表される。

 BFCファンデーションは、ファッション企業などからの寄付によって運営され、今年度は総額130万ポンド(約2億円)の支援金が35ブランドのデザイナーと何人かの学生に授与される。

(ロンドン=若月美奈通信員)



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