メンズ専門店の秋物の立ち上がりで、古着のリメーク商品が売れそうだ。今春夏は無地のTシャツにスポーツサンダルなど、ベーシックなアイテムを使ったシンプルなコーディネートが主流だが、そろそろ他の人とかぶらない一点物の服も欲しい。20~30代のそんな気分を反映しているようだ。
ビームス原宿が仕入れで販売している「リビルド・バイ・ニードルズ」は、古着を解体して作るブランド。ネルシャツは複数の古着を裁断し、1枚のシャツに仕立て直している。使うシャツの柄の違いから、1点ずつ表情が異なる。7月下旬に投入したが、1万7000円という価格にもかかわらず、先物買い需要を捉え、8月に入って売れ始めている。
90年代の古着ブームを知る30代に加え「一点物の古着をコーディネートに加えたい20代も結構買っている」。この世代は「商品が大量に並ぶ古着屋の店頭で、自分だけの一枚を時間をかけて探し出すのが面倒」と感じる傾向が強く、セレクトショップなどでわかりやすくディスプレーされたリメーク商品の方が手に取りやすいようだ。
ビームス原宿では別のブランドで、生地をはぎ合わせて作ったリメーク風のスエットシャツも人気だ。気温が下がる秋口にはリビルド・バイ・ニードルズのジャケットの売れ行きにも期待しているという。