ブレイブアップの「サッカザッカ」 地域の物作りを発信

2018/05/18 05:55 更新


 「本物のマルシェを作りたかった」。ブレイブアップ(広島市)の下定弘和代表は、瀬戸内・山陰9県のクリエイター180人の作品を集めた「サッカザッカ」をジアウトレット広島に出店した。クリエイターに制限は付けずに参画を促し、地域の物作りを発信する。

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 サッカザッカは売り場面積330平方メートル。4月27日に開業したジアウトレット広島1階で、地域を打ち出す「なみのわガレージ」ゾーンにある。ジアウトレット広島は、本格的なアウトレットモールとスケートリンクなどのエンターテインメントに地域の魅力の発信機能を組み合わせた〝地域創成型商業施設〟を目指してイオンモールが開設した。地域の発信では飲食や食物販とともにサッカザッカの役割は大きい。

 工房を併設した店内ではクリエイターごとに区画を設けて作品を販売しているが、作品のサイズなどに「制限を付けていない」。場所代などのない委託販売一本で、売れなくても店側が損をしない手法とは一線を画しているという。「リスクヘッジをしていては良いものはできない」。一方で買い取りはしない。「売れるまでがクリエイション」として、クリエイターには店頭に立ち、消費者に作品のストーリーを語りながら売り込んでもらう。「大事なのは作家が熱を持っていること。ここで時間を使う作家でないと売れない」。施設の共用部で行うものを含め、ワークショップも積極的に実施する計画。

 テーブルの半分でビーズやテキスタイルなどを使ったヘアアクセサリー「ミンム」を販売する新見紗絵さんは、「顧客と直に話をする機会は大切」と話す。世界から集めた素材と和のものを融合し、新しい価値を生み出そうという商品で、そのストーリーを「初めて立った」店頭で伝えている。

 ブレイブアップは元々、イベント運営会社。イオンモールが施設ごとに地域の魅力を発信する〝究極のローカライズ〟企画に広島地域で関わってきた。その縁もあって初めて店舗事業に乗り出すことになった。

 180人のクリエイターは、ブレイブアップから声をかけて集めたという。サッカザッカを軌道に乗せ、知名度を向上し、より多く集まることを目指す。

「なみのわガレージ」の核になっている


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