服地コンバーター・卸の19年度売上高 24社合計で7.2%減

2020/08/05 06:28 更新


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 繊研新聞社が行った服地コンバーター・卸企業の19年度業績の調査によれば、24社の服地売上高の合計は1537億8600万円、前年度比7.2%減となった。18年度にプラスに転じたものの、再びマイナスとなった。上位5社が全て減収となり、合計で7.4%減。6位以下で増収企業もあったものの、大幅に減収した企業が目立った。昨年10月の消費増税や暖冬によるアパレル市場の不振が響いた。新型コロナウイルス感染拡大の影響はこの調査ではそれほど大きくはなく、20年度のタイミングで響きそうだ。

(近藤康弘)

 上位15社では澤村が増収し順位を上げた。北高、柴屋、イチメンも増収だったが4社だけ。18年度は10社が増収だったのとは様変わりした。タキヒヨー、モリリン、ササキセルムが2ケタ減収を強いられ、5月期決算の吉田商事も厳しい結果となった。

 24社のうち増収は6社、一方で減収は18社と3分の2を占めた。16位以下では吉忠が2.8%増の12億円強、川越政が6.3%増の8億円強だったが、他は減収となった。

 18年度は上位企業だけでなく中堅・中小規模でも売上高は堅調だった。国内に加え海外での素材開発や生産が進み、欧州や中国などの海外市場への日本生地の販売が伸びたためだ。即納力が問われる海外市場に対してもストック機能の強化やQR対応に力を入れたのが奏功した。サステイナブル(持続可能な)素材の広がりもあった。その流れで19年度は前半こそ順調だったが、大きく崩れていった。

 コロナ禍は市場に大きな変化をもたらし、服地の調達や販売における戦略の見直しを避けられないものにしている。「従来からの業界での需要と供給のギャップからくる過剰生産問題が顕在化。サプライヤーとして対応し、テキスタイルビジネスのデジタル化やグローバル化を推進」(スタイレム)することがが課題となる。

 瀧定名古屋は「新型コロナ後もコンバーターとして力を入れる点は変わらない」とし、「品質と価格のバランスの取れた素材を提供するために欧州、国内、中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)と適地適品での生産とリスク回避に力を入れる」。また「変化した働き方や生活に対応した機能性素材の開発が特に重要」とする。コロナ禍で素材の調達設計が難しくなっている中での取り組みとなる。

 展示会の開催では感染防止に努めながら、この間停滞した商談を進め、さらに先の取り組みを促進する必要がある。アポイント制やリモート商談、オンライン見本市などを各社とも計画する。「商談ができなくても電話や郵送などでこまめに素材提案」(柴屋)といった粘り強い活動が重要になる。



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