口コミで広がる米国のロープサンダル

2015/11/17 10:34 更新


 アメリカのロープサンダル「ガーキーズ」が、日本での販路拡大に乗り出している。カーペット用の糸を使い、ウエストバージニア州で手作りされるサンダルは、軽くて丈夫なうえ、手ごろな価格で買えることから口コミで顧客を増やし、現在12カ国・地域に販売市場が広がっている。

 1984年、ヒッピーのコミューンで暮らしていた二人の男性がカーペット用のロープを使い、手作りしたサンダルがブランドの発祥だ。その後、09年に現在のオーナー、W・レイ・シックルズ氏がブランドを買い取った。

 元々はメキシコで作っていたが、納期にばらつきがあったため、11年から米国生産に切り替えた。現在はカーペットに使うポリプロピレンを米国内の合繊メーカーから買い付け、専用の機械でロープを作り、職人が手作業でサンダルに仕上げている。

 ネット通販で販売したロープサンダルは、色やデザインのバリエーションを増やしたことや工程のすべてをウエストバージニア州の工房で行っている手作りの製品であることがファッション誌やテレビなどで取り上げられ、米国内だけでなく海外の小売店への卸売り販路も増えていった。

 現在、米国のほか、イタリア、フランス、ギリシャ、キプロス、ルーマニア、スイス、スウェーデン、英国、韓国、日本、香港の小売店へも卸売りしている。小売価格は40~50㌦で、卸売りの場合は色やデザインを自由に組み合わせ、300足から購入することができる。

ウエストヴァージニア州ですべて手作りで
ウエストヴァージニア州ですべて手作りで


 ■ガーキーズ社長のシックルズさん

ガーキーズ社長のシックルズさん
ガーキーズ社長のシックルズさん

 ブランドを始めたのは、妻がガーキーズのサンダルを履いていたのを面白いと思って業者から仕入れ、通信販売で売ったのがきっかけだ。注文がどんどん増えて、09年にブランドを買い取った。特別な宣伝はしていないが、海外にも広がっている。

 カーペット用のロープを使っているので、10年以上履けるくらい丈夫で、履き込むほど足になじむ。糸を組み合わせることで何色でも作れるし、手作りだから細かい別注にも十分対応できる。ホームページを通じてそういうブランドの特徴が口コミで評判になり、海外の小売店とのビジネスにつながった。日本でも有力な専門店を中心にもっと販売を増やしたいと思っている。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事