サウナの若いファンが増えている。拡大する市場を狙ってサウナグッズに参入する企業は多く、売り場でも人気が高い。コロナ下で勢いづいたアウトドア市場がサウナの新しい楽しみ方をもたらした。施設に行かなくても体験できる場が増え、〝サウナー〟の裾野も広がった。協業や新規企業の参入はさらに活発になりそうだ。
(森田桃子)
ファン層
サウナ運営会社、リバイブ代表の中島惇生(あつき)さん(26)は社会人2年目でサウナにはまり、脱サラして起業した。今年、名古屋市内にサウナ施設「KIWAMI」をオープンする。古民家をリノベーションしたもので、購入型クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」を通じて募ったところ、200万円の目標額に対し、5倍の1038万円が集まった。
サウナにはまって以来、コロナ禍を除く約2年間で全国各地のサウナ施設をめぐり、温度湿度のバランスや空気の循環など「気持ちのいいサウナの条件」を割り出した。
熱に耐えるだけのサウナではなく、熱したストーンにアロマ水をかける〝ロウリュ〟でいい香りの蒸気を浴び「しっかり熱いのに出たくなくなるほど気持ちいいサウナ」や、全身で天然地下水に浸れる水深2㍍の水風呂、薬草の香りや森林の香りが充満する外気浴スペースを掲げ、ファンからの期待が高まっている。
名古屋では自社ビルにサウナを構える会社もあり、サウナコミュニティーも活発。中島さんによると、自身と同年代の友人も含め「確実に若い層が増えている」という。
マーケット
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