傘メーカー、柴田(大阪市)はフルオーダーメイドの傘で、オンライン接客を始めた。今年6月、東京・日本橋浜町にオーダー専門の直営店「SUN」(サン)を開いており、コロナ禍や遠方のため来店しにくい人に対応することにした。
サンでは傘のスタイル、骨の形や色、生地、部品やアクセサリーなどを選んでもらい、自社の職人が約2カ月かけて作る。オンライン接客はZoomを使い、二人の「傘コンシェルジュ」が対応する。
オーダーの流れは①専用サイトで予約②傘についてのアンケートを送付③アンケートを元に生地や部品などを選択④約2カ月で制作、オンライン決済または振込後に商品発送―とする。事前に生地を選んでおくと、その場でイメージ画像が見られる。商談時間は1時間半~2時間。価格は1万2000円からで、無地の雨傘・日傘は1万5000円から、高級レース付き兼用傘は2万5000円から。
オーダー事業は世界に一つの傘が作れ、ビニール傘中心に廃棄が多い課題に対応し、職人の技術を活用することを狙いとしている。これまでのところ来店客は男性56%、女性44%。長く良い物を持ちたいと考える50代男性が目立つという。自分の傘を作った後、パートナーに贈る人も多い。20代カップルで互いに贈るケースが数件あったとしている。