繊研新聞社は全国の店長50人にアンケートを実施、店長が一目置く店長の名前と理由を挙げてもらいました。
推薦理由として多かった一つが、「スタッフを育てるのが上手」な店長。新人や他店からの異動が多い春に際して、実際に推薦された教育上手な店長に、ノウハウや心掛けを聞きました。
《推薦人①》 柏店店長・及川俊明さん
若手から先輩まで幅広い年齢層がいる中でのマネジメントを行っていること。ロールプレイング大会で全国1位を輩出したので、どのように育成や取り組みを行ったか聞いてみたい。
推薦された方がこちら
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「シップス」銀座店店長 市田康博さん
目標の共有作業を頻繁に
新しい店では、まず開店前の掃除から始めます。レジ周りと入り口周辺などお客様の目に触れる箇所は特にきれいでないといけない。それを口頭でスタッフに伝えるより、私が率先してやっている姿を見せたほうが、気持ちがスタッフに伝わります。
新人からベテランまで社歴の異なるスタッフを束ねる場合、店としての目標を共有する作業を頻繁に行うことが大事。朝礼、終礼のほかに「昼礼」もやることにしています。銀座店は売り場が4層で1日に1回も顔を見ないスタッフも出てきたりします。開店前と閉店時以外にも昼間も集まる時間を作って、スタッフ全員と満遍なく顔を合わせるよう心掛けています。
私が一方的に話すのではなく、その日の課題をスタッフに話してもらって、解決方法は自分で考えるよう促します。接客指導、顧客作り、販促など店としての課題は役割を中堅スタッフが分担し、他のスタッフと話し合い、目標達成を目指してもらいます。
言い訳に耳を傾ける
課題は達成度合いをチェックできるフォーマットを使ってスタッフ全員がいつでも確認できるようにして、進捗(しんちょく)を共有。店としての目標を全員が常にチェックしているので、店の運営に一体感が出ます。
個人目標について報告を受ける時は結果を聞くよりもできなかったときの言い訳に耳を傾けることがポイント。なぜ、できなかったのか、どうすればできるようになるか、自分で考えてもらうと、スタッフが成長できる格好の機会になります。
(繊研新聞 2018/03/26日付を再編集)